読書メモ(28)

【期間:2022/02/16〜2022/02/28】
①『何が私をこうさせたかー獄中手記』金子文子(岩波文庫・2017)

②『飾らず、偽らず、欺かず 管野須賀子と伊藤野枝』田中伸尚(岩波書店・2016)

③『「現代優生学」の脅威』池田清彦(インターナショナル新書・2021)

④『他者の起源 ノーベル賞作家のハーバード連続講演録』トニ・モリスン 訳・荒このみ(集英社新書・2019)

⑤『それでも人生にイエスと言う』V・E・フランクル 訳・山田邦男、松田美佳(春秋社・1993)


①ー「関東大震災後,朝鮮人朴烈と共に検束,大逆罪で死刑宣告された金子文子(1903―26).その獄中手記には,無籍者としての生い立ち,身勝手な両親や,植民地朝鮮で祖母らに受けた虐待が率直に綴られる一方,どんなに虐げられても,「私自身を生きる」ことをあきらめなかった一人の女性の姿がある.天皇の名による恩赦を受けず,獄中で縊死.23歳」(https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b330651.html

②―「「大逆事件」(1910年)により処刑された唯一の女性,管野須賀子.その約10年後,「甘粕事件」(1923年)で憲兵隊に虐殺された伊藤野枝.女を縛る社会道徳や政治権力と対決し,自由を求めて疾走した二人の生と思想を,資料や関係者の証言をもとに描き出す.未完に終わった彼女らの思想は,再び家族主義が強まりつつある現代に何を問うのか.」(https://www.iwanami.co.jp/book/b266363.html

③―「差別・隔離・排除は過去の話ではない/戦後、一度は封印されたはずの「優生学」が奇妙な新しさをまとい、いま再浮上している。これまで人類は、優生学的な思想により「障害者や移民、ユダヤ人といったマイノリティへの差別や排除、抹殺」を繰り返してきた。日本では「ハンセン病患者の隔離政策」がその典型といえる。現代的な優生学の広がりに大きく寄与しているのが「科学の進歩」や「経済の低迷」、そして「新型コロナウイルスの感染拡大」である。優生学の現代的な脅威を論じる。」(https://www.shueisha-int.co.jp/publish/%E3%80%8C%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E5%84%AA%E7%94%9F%E5%AD%A6%E3%80%8D%E3%81%AE%E8%84%85%E5%A8%81

④ー「人はなぜ「差別」をやめられないのか。/巻頭特別寄稿 森本あんり:社会の分断やヘイト運動が世界中で大きな問題となっている。なぜ、人の心は「よそ者」を作り出し、排除や差別をしてしまうのだろうか?本書は、アフリカ系アメリカ人として初めてノーベル文学賞を授与された作家トニ・モリスンが、そんな「他者化」のからくりについて考察した画期的論考。過去の白人作家たちが作品に隠蔽した人種差別を暴き、その欺瞞を鋭く突きながら、一方で自著の解説と作品の仕掛けも大胆に明かしていく。移民といかに「共生」していくかが喫緊の課題である日本人にとっても必読。日本語版序文は森本あんり氏。」(https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0985-b/

⑤―「ナチスによる強制収容所の体験として全世界に衝撃を与えた『夜と霧』の著者が、その体験と思索を踏まえてすべての悩める人に「人生を肯定する」ことを訴えた感動の講演集。」(https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393363607.html



書くこと。生きること。:Hiromi's Blog

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