鳥の声、声、声。
ああ、この子らと自由自在に話せたら。
呼応する声と、声。
目に入るもののほとんどを青空と緑とが占めている日は、確実に自分の機嫌がいい。
頭のすぐ真上で鳴いてくれているのに、私は挨拶ひとつまともに返せない。
いったい私は、今まで何を勉強してきたのか。
カナヘビかと思ったら、ヘビだったよ。
もう時間がないというのに、今私が一番知りたいことはこの鳴き声の主なのだ。
もっとちゃんとした集音マイクを買おう、と決心する。
歩いてきた道のそこここで、アリたちが、死んでしまったいくつもの虫をそれぞれの巣穴へ運んでいる。
私のもよろしくね、と声を掛けておいた。
今日もいい日だった。
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