『訪問介護の課題と展望。』
【エア★カフェvol.3】のテーマは「ええい、やっちゃえ!シリーズ②『訪問介護の課題と展望。』」訪問介護の最前線におられるゲストの皆さんと課題と展望について語り合います。
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ヘルパーさんが足りずシフトが埋まらない。人手不足で求人しても人が集まらない。何度行政と交渉しても介護の実態に沿った時間数が支給されない。近所への外出や車椅子、リフトへの移乗すらも「安全性への懸念」と「ヘルパーの負荷」を理由に事業所に断られる…
独居で最重度の障害当事者が、ヘルパー事業所の『人手不足』を理由に半日もベッドの上に一人で放り置かれている現実があります。障害当事者であり制度の利用者でもある私は「人手不足だからねぇ」と聞き流せてしまう介護や福祉業界の“事情通“たちの感覚にも、こうした訪問介護をめぐる制度や運用の実態と同様に大きな危機感を覚えるのです。そこには、こうした福祉界隈の“事情通“たちの感覚を肯定してきた私たちの社会の存在があります。
誰もいない家の中で最重度の障害者、難病患者がたった一人、生きるために必要な最低限の医療的・身体的ケアも施されず、全身動けないまま、声も出ないままに半日もベッドの上に置き去りにされている状況は、一般的な視点から捉えれば緊急事態、事件や事故とみなされても全くおかしくないようなケースではないかと思います。このような極めて危険で、かつ非人道的な状況が「仕方がないこと」として何事もなかったかのように利害関係者の自己都合の中に収められ、立場の弱い制度の利用者・障害当事者の命や人としての尊厳が平然と脅かされているのだとしたら、それは看過できない問題です。
歴史を振り返るまでもなく、そうやって切り捨てられた人びとの命の地層の上に私たちの社会はあります。足の下に踏むものに、声なき声に知らんぷりを続けながら私たちは毎日を生きています。どこかで漠然とした不安や後ろめたさを感じながら「考えても仕方がないこと」と思考停止したままの日常を続けているのだと思います。
「極めて特殊な、自分の知らない不運な誰かの出来事」として切り捨てるのではなく、【私たちはどんな社会で生きたいのか】という問いとして、エア★カフェでは考え続けてゆきたいと思います。(IKEBUKURO難病カフェ:佐藤裕美)
◎【エア★カフェ vol.3】--------------
日時 2025年11月14日(金)18:30〜20:30
開催方法 完全オンライン(お申し込みされた方には、開催日までに参加用URLを送ります)
対象者 難病当事者の方、ご家族、ご友人、支援者、その他どなたでも(^^)
お申込みフォーム https://forms.gle/ysVMxrzK11p8fTWy5
もしくはメールにてお願いいたします。ikebukuro.nambyo.cafe*gmail.com
*を@に変えてください
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