読書メモ⑪

これでもか。これでもか。

頭上から間断なく浴びせられる砲撃と、行く手に踏み越えねばならない、累々たる死体。

地べたに両の足の踏ん張れていない、曖昧で皮相的な感想など私は何一つ口にする資格を持たない。ここにはただ、腹のど真ん中へ受け止めねばならない歴史の事実だけがある。

自決するための手榴弾を片手に戦場を生きる人びとに、私は自らを重ねた。照明弾の輝きの中で見たものを、これからも書いていきたいと思う。


【期間:2021/06/01~2021/06/15】

①『硫黄島-激闘の記録-』堀江芳孝(恒文社・1965)

②『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』梯久美子(新潮文庫・2008)

③『ながい旅』大岡昇平(角川文庫・2007)

④『零式戦闘機』吉村昭(新潮文庫・1978)

⑤『空白の戦記』吉村昭(新潮文庫・1981)

⑥『殉国 陸軍二等兵比嘉真一』吉村昭(文春文庫・2020)


(今年に入りこのブログへメモしてきた本が100冊を越えました)



書くこと。生きること。:Hiromi's Blog

書くこと。学び、考えること。難病ALSに罹患し、世界や自分のあり様を疑う戦慄の時間。生きた証として書いていきます。 satohiromi.amebaownd.com/