昨日と明日
あと少ししかない。そうわかっていても、今日はいつものように過ぎて、昨日とも一昨日とも、私の日常にほとんど変わったところはない。今日も私は、少しずつ胸に沈澱してゆくドロッとした恐怖を小さなスコップで掬い、平静を手に入れようと知らん顔で汗をかいている。
気づけば一ヶ月、半年、一年と、淡々と実直に時間は過ぎてゆく。時間の経過と共に私の体はちゃんと動かなくなってきて、ああこんなことも自分で出来なくなってしまったとか、間違いなく私は病気なのだとか、誰かが聞いたら「今更こいつ何当たり前のこと言ってるのさ」と思われるんだろうななんてことをダラダラと通算500回目くらいに思う。
何か特別なことをしなければという思いは無いけれど、昨日より少しでも更新された自分でありたい。死ぬまでに、せめてもう少しマシな自分になる。何か一つでも、自分の言葉で考え進められるように。何か一つでも、この世界の複雑で豊かなことを受け止め理解出来るように。何か一つでも、私の中の良いと思えるものをこの世界に差し出せるように。
たぶん明日も、いつもと変わらない日が過ぎてゆく。それでも、私はもがく。読み、考え、書いてゆく。諦めない日々を続けてゆこう。
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