読書メモ(36)
降らない梅雨が、あっという間に明けてしまいました。
これまでのツケが地球の気候をぶっ壊してしまったのだ、と私ぽっちが今ごろ100周遅れの後悔をしたところで何も始まらないとわかってはいるのですが、炎天下の肌に怖いような痛みを感じて、暗澹たる気持ちになるのを抑えることが出来ません。
どこかの森で、海で、湖で、急激な気候変動に生きる場所を奪われこの世界から居なくなってしまった無数の種の生き物たちに対して、私は詫び方も償い方もわからないでいます。
皆さま。どうか、くれぐれもご自愛ください。
【期間:2022/06/16〜2022/06/30】
①『ベルリンは晴れているか』深緑野分(ちくま文庫・2022)
②『ノモレ』国分拓(新潮文庫・2022)
③『「倫理の問題」とは何か メタ倫理学から考える』佐藤岳詩(光文社新書・2021)
①ー「1945年7月。ナチス・ドイツが戦争に敗れ米ソ英仏の4ヵ国統治下におかれたベルリン。 ソ連と西側諸国が対立しつつある状況下で、ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が、 ソ連領域で米国製の歯磨き粉に含まれた毒により不審な死を遂げる。 米国の兵員食堂で働くアウグステは疑いの目を向けられつつ、彼の甥に訃報を伝えるべく旅立つ。 しかしなぜか陽気な泥棒を道連れにする羽目になり―― ふたりはそれぞれの思惑を胸に、荒廃した街を歩きはじめる。」(https://www.chikumashobo.co.jp/special/berlin/)
②ー「遥か昔、ペルー・アマゾンの奥地。白人に奴隷化された先住民イネ族の男が主人を殺し、仲間と逃げた。全滅を避けるため二手に分かれ、それきりに。密林で語り継がれた別れの記憶と再会の願い。「森で別れた仲間(ノモレ)に会いたい。友(ノモレ)を探してくれ」――。百年が過ぎ突如現れた未知の先住民と接触したイネ族のロメウは、彼らがノモレの子孫ではないかと感じ始める。人間の存在を問う圧巻の記録。」(https://www.shinchosha.co.jp/book/128192/)
③ー「それは良いことか、悪いことか。これは正義か、不正義か――。倫理の問いは、ちょっとしたひっかかりから、大切な日常がゆらいだときに現れる。コロナ禍において、善や悪や正義で他人の行動を断じるケースが多発したが、私たちの多くは「そもそも倫理とは何なのか」という前提をきちんと理解していない。「やってはいけないこと」と「やってもいいこと」、「良いこと」と「悪いこと」を、私たちはどうやって区別しているのか。個々の倫理的な問題に答えを出す前に、「倫理の問題にどう向き合えばいいのか」を問い直す必要がある。本書では倫理学者である著者が、現代西洋倫理学のさまざまな立場を通じて、メタ的視点から「倫理」について考えていく。自分と他人、そして世界の眺め方が変わる、メタ倫理学の入門書。」(https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334045388)
※再読
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