重度訪問介護を求める障害者に「殺処分でいいやん」と侮辱…96万円支払い命令(読売新聞)

加害内容も酷いものですが、こうしたニュースに対して匿名で書き散らかされる悪質なコメントの類いには、強い怒りを覚えます。実際を知らない人たちからの、無知と偏見と思い込みと勘違いに満ちた感情的で差別的なコメントは、後を絶たないどころか昨今ますます幅を利かせているような気がします。匿名の陰に隠れてこれらの書き込みをした人たちは、重い障害がありながらも常に周囲への気遣いを絶やさず、家族や友人達の笑顔に囲まれて毎日を精一杯生きる当事者らや、誰かにその生を心から望まれ、またその人自らも誰かを支えている当該制度利用者たちの日々を、いのちの現場を、おそらく知らないのでしょう。当事者たちを目の前にして、実名を晒して同じことが言えるのか尋ねてみたいものです。

自らの発するこうした声が、すべての人が生きづらい社会をつくることに加担しているという自覚を持つほどの冷静さはないのでしょう。重度の障害当事者や家族たちを孤立させ絶望へと追い込んで、このコメント主たちが得るものはいったい何なのでしょう。歪んだ鬱憤ばらしの代償は、私たちの社会をバラバラに壊してしまうブーメランとなるでしょう。

大きな力による悪事には目を伏せ口をつぐんで、立場の弱い人に対しては集団で互いの陰に隠れながらコソコソと弱い者いじめを繰り返す。誰かのいのちを脅かし排除することで矛盾を解決しようとする社会は、とてもまともなものだと思えません。

これまでに何度同じことを繰り返し書いてきたかわからないけれど、私は何度でも書きたいと思います。

書くこと。生きること。:Hiromi's Blog

書くこと。学び、考えること。難病ALSに罹患し、世界や自分のあり様を疑う戦慄の時間。生きた証として書いていきます。 satohiromi.amebaownd.com/