「ある春のための上映会」


専修大学法社会学ゼミナール

映画で語る大川小学校津波事故 part2『春をかさねて』『あなたの瞳に話せたら』(佐藤そのみ監督・2019年制作)

https://www.senshu-u.ac.jp/event/nid00018422.html


友人に誘われ、足を運ぶ。

2011年の東日本大震災で多くの児童・教員が津波の犠牲となった宮城県石巻市の大川小学校。佐藤そのみ監督は、大川小に通う当時6年生の妹を亡くした遺族である。

劇映画『春をかさねて』。大川小の津波事故で妹を失った中学生の少女の、震災後の日々。マスコミ、ボランティア、仮校舎、友人たち。思春期の少女らの、言葉にできない言葉、声にならない言葉を見事に描いている。失われてしまったものの大きさを感じるとともに、少女らの中に確かな再生の芽が育とうとしているのを見た気がした。

ドキュメンタリー『あなたの瞳に話せたら』。大川小学校の津波事故で家族や友人を亡くした、当時の“子どもたち”の8年半後を描く。それぞれの思いがあり、それぞれの「震災後」がある。上映後のアフタートークで、この作品の制作にあたっての監督としての迷いや覚悟が語られる。佐藤そのみさんがご遺族であると同時に、確かに“映画監督”であることを再認識する。

この二作品の上映会は「ある春のための上映会」として2021年より監督を中心に開催されているという。東京での上映予定はしばらく無いらしい。誘ってくれた友人に感謝。温かいコーヒー、美味しかったです。有難う。


書くこと。生きること。:Hiromi's Blog

書くこと。学び、考えること。難病ALSに罹患し、世界や自分のあり様を疑う戦慄の時間。生きた証として書いていきます。 satohiromi.amebaownd.com/